信州在住モンモンのゆるいファミリー日記

エヴァ好き父さんが、合唱、剣道、スキー、キャンプ、旅行、それに農作業や地域の行事、信州に住む我が家族の、楽しい思い出を綴っていきます。

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「ジェノサイド」 高野和明 著  読了する。

みなさん、こんにちは。

たったいまさっき、「ジェノサイド」読了しました。
とても分厚い本でしたが、とてもエキサイティングしながら一気に(とは言っても3日掛かりましたが)読んでしまいました。
この小説、初出は「野生時代」2010年4月号~2011年4月号。2011年3月に角川書店から単行本として刊行されたと、文庫版の奥付にはあります。(連載終了前に単行本化されているのが謎ですが)

この作品のストーリーをネタバレしない程度に記すと、こんな風です。

アフリカ大陸のコンゴで、致死性ウイルスと、それとは別に「危険な新生物」が発見されます。
米陸軍特殊部隊出身のイェーガーを中心とする、4人の傭兵部隊が「人類を救う任務」の為に現地へ派遣されます。
しかしその任務には、恐ろしい「作業」が待っていました。
イェーガーの一人息子は不治の病に罹っており、高度先進医療の為に傭兵で金を稼がねばならないという事情があり、
任務の遂行に煩悶します。

「危険な新生物」が物語全体の「鍵」となります。ここで詳しく書くとこれから読む人の楽しみを奪ってしまうので控えますが、この新生物が人類の歴史を変えてしまう程の存在なのです。
4人の傭兵部隊の辿る運命は、遥か遠く離れた東京の青年、古賀研人が握っていました。

薬学を専攻する大学院生、古賀研人は父の死をきっかけに大事件に巻き込まれます。
不治の病、「肺胞上皮細胞硬化症」。これを治す特効薬をわずかの期間に合成しなければならない立場にたたされます。
困難というよりも不可能、しかし絶対にそれを成し遂げなければならない、正に絶対絶命な立場です。

イェーガー達の経験するこの世の地獄、研人の前人未到の挑戦、そして彼らに悪魔のように忍び寄るアメリカ・ホワイトハウスの手。

国際規模で繰り広げられる、敵の裏の裏をかく情報戦。追っ手をかいくぐっての必死の脱出、不可能を可能にする謎の新薬創成ソフトの存在。激しい戦闘と冒険。死に瀕した子供たちを救おうと懸命の努力をする主人公たちの行き着く先は...

僕は物語が終わった後で、涙が零れました。読後の爽快感は格別でした。
「ヒトはヒトを殺戮する生物である」という残酷な事実と「人は人の命を救うことに捨て身になることが出来る生物である」
という厳然たる事実がせめぎあい、容赦ない描写によって自分が生きる世界というものを呪いたくなる、読みながら幾度となくそうなりながらも読むことを止めることが出来ず、最後まで一直線に読み進めてしまいました。

物語を構成する為に必要な科学、創薬、軍事、人類史、それらは膨大な量の資料が必要だったでしょうが、よくぞ著者はそれらの資料を取り込んだものだと思いました。まったく作家というものは他に類をみない人種だと、畏敬の念を込めて思わずにはいられません。
特に創薬ということについては、専門的な語彙の相互関係を、文献にしても対人の取材にしても、置いていかれないように理解するのが大変だったと思うのですが、著者は頭の良い人なんだなあ、と思うより他ありません。
理解しなければ、それらの概念を物語のために「利用」することは出来ませんから。

丁寧に造られた作品というものは、小説であれ、映画であれ、音楽であれ、体験する前には想像も出来なかったような感動、多幸感を残してくれます。
高野和明さんの紡いだこの物語もまた、然りです。
かなり歯ごたえのある、読み応えのある作品です。これからも多くの人々に読まれ続けて欲しいと思います。


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